かかとが痛い

かかとが痛い

かかとが痛いという患者さんが年間で数名いらっしゃいます。

その痛みの場所によって原因が異りますし、治療も違ってきます。


まず、かかとの後ろ(アキレス腱の付着部)の痛みですが、考えられるのは、ふくらはぎの筋肉の張りが強くなり、アキレス腱を引っ張ることからかかとの骨に付着している所で炎症が起こるものがあります。これは、炎症を抑えることをまずやります。しっかりアイシングして下さい。また、ふくらはぎの張りをほぐしてやる必要があるでしょう。マッサージで構いませんので、ほぐして下さい。安静とまでいかなくても、無理をせず、出来ることをやるようにして下さい。足首を回したりして足首を柔らかくすることも有効です。

次に、かかとの上(アキレス腱の内側辺りの奥)が痛い時、走る時や歩く時の蹴った状態でアキレス腱の内側の奥に痛みがある場合は、三角骨を疑います。これはつまり足首を底屈した時にこの三角骨を挟んでしまって痛みを感じるわけです。この三角骨ができてしまっていても、場所が良ければ(?)ほとんど痛みはでませんが、悪いとガチッと挟んでしまって激痛が出ます。大抵は、足首のテーピングで底屈の可動域を制限してやると楽なんですが、どうしても痛みが軽減しない時は、手術で摘出してやるという選択肢があります。これは骨が原因ですから、ほぐしてどうにかなるというものではないかもしれません。少しは楽になるかもしれませんが・・・ 整形外科でご相談下さい。

かかとの前(足ウラ)の痛みは、足底筋膜炎の疑いがあります。土踏まずの後ろ側からかかとの前(足の裏)辺りにズキーンという痛みが出ます。ほとんどの場合は、ふくらはぎの強い張りからくるものです。もちろん足を使うことが多い(蹴りを多くやったなど)などでも起こります。足底筋膜に疲労が溜り、炎症が起きたものでしょう。アイシングで炎症を抑え、足ウラからふくらはぎをよくほぐして下さい。数日で楽になるはずです。

かかとの真ん中に痛みが出る場合・・・かかとを地面に踏みつけた時にズキッと痛みが出るなら、それは打撲です。恐らくかかとを地面などに強く打ちつけたものだと思います。これはアイシングで打撲の炎症を抑えるのですが、かかとの肉が厚いので、氷水にかかとを浸けて冷やすのがいいでしょう。この炎症はなかなか軽減しません。時間がかかります。しかし、休んでもいられませんので、かかとにクッションを入れて競技をやるのですが、シリコンのクッションでも痛いものは痛いようです。そこで、かかとを包み込むようにホワイトテープでテーピングしてやるのです。これはかなり有効です。かかとの肉を真ん中に寄せ集めるように細いホワイトテープで包み込むのです。かなり寄せ集めます。痛みがほとんど出なくなりますので、この間に炎症を抑えこんでやるのです。


かかとの痛みはこんなものだと思います。

足首は大事です。よく回し、よくほぐしておいて下さい。


矢作治療院 院長 矢作晋



矢作スポーツ障害研究会

スポーツによる怪我、故障の原因探求と予防対策をメインにスポーツ全般を考察します。 日本橋の矢作治療院

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