矢作治療院院長 矢作晋

自己紹介

矢作治療院 院長 矢作式手技復元整体治療家

矢作治療院院長の矢作晋(やはぎすすむ)と申します。
自称「隠れ日本一の治療家」です。単純に比較できるものではありませんが、今までに見聞きしてきたことから考えるに、多分そうだろうと思われます。亡き父(矢作義孝)が自他共(政財界、スポーツ界)に認められた「世界一」の治療家として名を残してきました。父が脳梗塞で倒れる前日に「俺を超えたな」と言っていましたが、ある部分超えたとは思われるけど、まだ超えていない部分もあることは確か。それでも私は、小学校1年生の

記事一覧(9)

筋肉の連動性について①

スポーツをするに上で、筋肉の連動性はとても大切なものです。野球で言うと、投手が投球する際にいかに指先に体全体の力を伝えていくか?ということ。打撃で言うと、いかにバットの芯に力を伝えていくのかということ。腕力に頼ることだけをやっていると、必ず体の弱い部分や関節に大きな負担がかかり故障を起こします。軸足の親指から、球を切る指先までの一連の動作、筋肉の連動性をどうやって獲得するか?体の使い方はどうすればいいのか?を考えてみたい。プロであれ、アマチュアであれ、多くの方がこのテーマを追求していると思いますが、非常に難しい問題なのだろうと思います。筋肉の連動性を正確に獲得するには、その動作を反復練習し、脳に記憶させる必要があるわけです。徐々に理想の動作に近づけ、その動作の反復の数をこなさなければならない。これはとても大変な作業だと思います。また、その反復練習を数日怠ると記憶はリセットされるので、絶えず行うことが大切なのです。記憶されたものは、反復練習を繰り返していけば、無意識で動作出来るようになります。その領域までいければ大きな力を発揮できるようになります。ただ、とても時間がかかるものです。これは、スポーツだけでなく、どんな分野にでも言えることなので大いに参考にしてもらいたい。筋肉の連動性を獲得するには時間がかかります。独自(自己流)でやっていると本当に正しいのかは分かりません。正しい体の姿勢、使い方を先に知る必要があります。その最も基礎的な部分をまず知ること。知れば、筋肉の連動性を構築していくことは、そんなに時間がかからないと思います。まず筋肉を作り上げること。そして「しぼる」。正しい姿勢と正しい体の使い方を知り、ある程度理解した上で、まずやることは筋肉を作り上げることです。いい筋肉が出来ていないと連動性も何もありません。今や筋トレは常識だと思われますが、全身まんべんなく筋肉を作り上げることは大切です。土台があってのスポーツですから上達していくには必要な部分です。ただ、筋トレで筋肉を強化しただけでは、私の言うところの連動性はありません。作り上げた体を維持しながら、いかに連動性を構築していくかです。私が考えているのは、筋トレで体を作り上げた後、筋トレを中断(最低レベルの負荷まで落とす)してランニング中心に切り替え、体を”しぼる”ことで、体のバランスと連動性の基礎が出来上がるというものです。これを繰り返していくのです。実技で理想とする動作を反復練習していく。基礎となる動作の反復練習を日々必ず行っていく。無意識で動けるようになれば、基礎が出来上がっているので、応用へと移ってきます。連動性というのは、足の指から始まり、各筋肉の連動により、力の集中点へと力を伝えていくものです。筋肉だけでなく、関節の働きも大切です。理想の動きをイメージできない場合は、プロやトップアスリートの動きをよく観察しましょう。詳しい説明は、随時記事にしていきたいと思います。最近、多忙なため更新がままならないかもしれません。よろしくお願いします。矢作治療院

選手の動きを絶えず観察しておく

トレーナーにとって選手の動きを絶えず観察しておくことは大切である。野球で言うと、「おはよう」の挨拶から始まり、練習前の集合、そしてアップ、練習中または試合中・・・ずっと動きを観察していく。各選手の動きの癖や動きの偏りが徐々に見つけやすくなる。エラーをよくやる選手、まったくエラーをやらない選手の違いなども分かってくる。守りの姿勢や打撃の姿勢、投球の姿勢も観察し、体のどこに負担をかけているのか、どこに不調があるのか分かってくる。今日、来院した中学生が腰が痛いとの訴えがあったが、ポジションを聞いた上で頭の中に腰痛の原因となる動きがはっきりと出てくる。ファーストをやってますということで、聞いてみた・・・「自分がファーストのベースについた時に、セカンド、ショート、サードの選手が送球する前から左足を前に出し、構えてしまっているでしょ??」・・・と。先に構えてしまっては、送球がそれてしまったら体を余計に捻ってしまうでしょう。それの繰り返しが腰に負担をかけて捻じれてしまっているのです。ポジションによっての選手の動き(守備態勢)というものがあります。守備のフォーメーションとか、バックアップの動きとか、そういうものを理解することも大事です。また、野球なら野球のルールも知っておくべきです。この場合は、腰痛の原因が分からない・・・ではなく。ちゃんと動きの中にその原因があるのです。トレーナーの仕事というのは、医者には理解できない部分まで知っておくことです。野球だけではないですよ。あらゆるスポーツの動きが頭の中に再現出来るようにしておくことです。それは、実際に観ること、またはスポーツ漫画もとても参考になりますし、オリンピックやワールドカップなどの中継も出来るだけ観ることです。動きが分かるから、原因が分かり、治療が決まる。矢作治療院

投球障害の真の原因は下肢にある

昔から学生の投球障害の問題は尽きない。プロ入りしてくる新人の投手(野手もいる)が肩、肘の故障を持っていることはザラにある。現在、矢作治療院にも多くの肩、肘に問題を抱えた学生が来院している。多くの学生を診てきて思ったことは、①体作りのためにやっている筋トレで、体が硬くなっている。②足首、膝、股関節の動きが悪い。可動域が狭く、固まっている。③肩周辺、僧帽筋に必要以上の筋肉がついている。④猫背ぎみになっている。⑤体の使い方を知らない。⑥膝関節の半月板にズレがある。⑦足首がハマっていない。・・・細かい部分も多少あるが、基本的に肩、肘に痛みを訴えている学生のほぼ全員に下肢の不具合があることが分かる。①体作りの筋トレが原因筋トレ自体が悪いわけではない。筋肉を作っていくことは大切である。しかし、筋トレに没頭するあまり、筋肉を作り過ぎると体は硬くなり、動作は鈍くなる。また、可動域制限が起こり、関節に負荷がかかりやすい。筋トレは局所的な筋肉を意識して作っていくので、体全体からみたら、連動性に欠けるものがある。スポーツでは、連動性が大切であり、また、筋力強化をした上で、脱力することを学ぶ必要がある。身体の作り方に関しては、後日記事にするので参考にしてもらいたい。②足首、膝、股関節の動きが悪い特に足首の可動域が狭い。とても硬い学生がほとんどである。足は最初の衝撃吸収をする大事な部分であり、動作の起点となる部分である。硬いだけであれば、温めて動かせば柔くなるのだが、大抵の場合、足関節がズレている。一番の基礎となる部分がズレていれば、その上にある体は捻じれたり、傾いたりするのは当然のことです。膝関節も非常に硬く作られていることが多い。③肩周辺、僧帽筋に必要以上の筋肉をつけている筋トレで必要以上に筋肉をつけてしまっている学生もたまにいる。投手の場合、肩関節の動き、可動域が狭くなり関節に負荷がかかりやすくなる。筋肉の厚みに邪魔をされて肩が上がってこない状態から投げる場合、肘でコントロールするので、肘を痛めます。投手の投球は筋肉のパワーで投げるわけではありません。キレのいい球を投げるには、体全体からの連動と脱力で投げるのです。④猫背である背中を丸めるという姿勢は、肩を痛めます。セットポジションの時に背中を丸めている投手を見かけますが、肩が上がらないので球の握りが丸見えです。肩が上がらないのを無理やり上げてくるので、ドッコイショみたいな投げ方になり、腕力のみの投球で疲労が早くなる。また、こねるように投げるので肩が捻挫する。⑤体の使い方を知らない投げ方だけではないが、体の使い方をしらない。子供の頃からの癖や学習によって獲得した筋肉の使い方などが間違っていることが多い。無意識の中で、勢いをつけるとか、力一杯なげなきゃとか思うことで体のどこかに負担をかけ、肩や肘を痛める原因となっていく。理想的な投げ方というのは、医学的や学問的、科学的なものを言うのではない。細かい数字を出すのは学問上だけでやってもらいたい。理想的なものとは、ひとつだけである。ただ、これを会得するのは難しい。この体の使い方に関してはテーマを設けて記事にしていくので参考にして欲しい。⑥膝関節の半月板がズレている体の使い方や練習中などの負荷により、半月板にズレが生じる。軸足、ステップ足のどちらかでも膝関節の半月板にズレがあると、必ず肩か肘に負担がかかり痛める。この場合、膝に痛みを感じていない場合が多い。半月板にわずかなズレがあると膝が不安定性を感じ、無意識に逃がしてしまう。この下半身のブレによって、連動性が損なわれて腕力のみの投球となる。腕力のみの投球では、球にキレがなく、コントロールがつかない。さらに腕力に頼るようになり、疲労が重なる。⑦足首(足関節)にズレがある足首の強化を疎かにしている。昔は足首の強化は自然に行われていた。現在では、足を過保護にしているのか、あまり強化されていないように思える。昔ほど足の指を使わなくなったので、その負担が足首にかかっているのであろう。捻挫することが多く、またその捻挫を治していないことが多い。腫れや痛みが落ち着いたとしても、それは治癒してはいない。そのまま足首がズレてしまったまま、スポーツを再開するので、膝や腰、肩や肘を痛める原因となる。足の指の強化、足裏の強化、足首の強化が筋トレよりも重要であることを知るべき。肩や肘に痛みがあるとの訴えで、肩、肘だけの治療では必ず再発する。再発を繰り返せば、慢性の投球障害に陥る。やるべきことは、体全体の調整であり、特に下肢に着目すべきだろう。このテーマに関してもおいおい記事にして出していくつもりなので、参考にして下さい。矢作治療院

スポーツを知る

スポーツトレーナーは、自分が関わるスポーツのことはもちろんのこと、あらゆるスポーツの基礎を知る必要がある。あらゆると言っても、動作で分類するも由、道具を使うことで分類するも由、室内なのか屋外なのかで分類するも由・・・すべてのスポーツの基礎は共通しています。まず、その基礎となる部分を理解すること。チーム(団体)での競技であっても、プレイするのは個人であるから、人間の正しい体の使い方を知ること。そんなに難しいものではない。誰しも何らかのスポーツは学生時代にやっているので、ある程度の想像は出来るはずだ。想像の世界でいいので、重心の位置や足、手の位置、頭の位置、目線の方向などを頭の中で映像化する。一番バランスのいい場所や形を想像する。正しいものを理解出来るようになると、そこから外れているものは瞬時に分かる。その分かったことを、どうしてそうなったのかをまた想像する。それが出来るようになったら、治療が出来るのです。野球で例えると、体を診ただけで、投手ならどこに投げているのか、どういう球筋なのか、どこが苦手なのかが分かる。野手ならどこに打っているのか、どこが得意でどこが苦手なのか、守備位置、守備態勢まで分かる。痛みがあるなら、何故そうなったのかが分かる。判断できれば、後は治せばいいだけだ。あらゆるスポーツを知ること。まずは広く、浅くからはじめて、分かりだしたら細かいところまで研究していく。野球、サッカーだけでなく、いろんなスポーツを観よう。勝った、負けただけでなく、何故そういう動きをするのかとかテーマを持って観るのも面白い。それは、自分の経験として脳に刻まれるから。矢作治療院

テニス肘の原因と治療

テニス肘 Wikipediaよりテニス肘(テニスひじ)は、テニスによって肘部に生じる疼痛性運動障害の総称。テニスのほか卓球やバドミントン、ゴルフなどのスポーツでも生じることがある。また、スポーツ以外の手作業でも生じることがある。スポーツを要因とする反復性損傷は運動種目ごとに特異的固有的なストレインを発生させることがあり、その代表的なものが内側上顆炎にあたる野球肘や、外側上顆炎にあたるテニス肘である。主として外側上顆炎に位置づけられるテニス肘であるが時として両側に生じうる。上腕骨外側上顆炎はバックハンドストロークで発生するため、バックハンドテニス肘という。これに対し、上腕骨内側上顆炎はフォアハンドストロークで発生するのでフォアハンドテニス肘という。原因:前腕伸筋群への過度な負担が原因で、橈側手根伸筋起始部に微小断裂を生じさせ、スポーツや手作業の継続によって修復過程が不完全となり亜急性の機能障害が引き起こされたものである。バックハンドストロークでボールを正確に捉えられず手首の力で対抗すると、手関節の伸筋やその付着部位に負担がかかる。その結果、筋の変性や骨膜の炎症などが発生する。近年では、パソコンのキーボード、マウスやスマートフォンなどが普及し、多くの人が手首を酷使するようになったため、誰もがかかる病気となっている。

的確なアドバイスをするために、絶えずシミュレーションをしておく

日頃からお伝えしている”想像力”に繋がることです。トレーナーや指導者は、自分が担当するスポーツに特化していくことは、もちろん、問題はありません。もっと勉強して、スペシャリストになるべきだと思います。しかし、治療を行う者にとっては、すべてのスポーツを把握しなければなりません。すべてのスペシャリストを目指さなければなりません。浅く広くではダメなんです。「私は、このスポーツを知りません」では治しようがありません。まず、知るべきことはスポーツの原点、共通点でしょう。野球では、走る、打つ、投げる、守る・・・とあるわけですが、走ることに関してのスポーツ、例えば、陸上、サッカー、ラグビー・・・などたくさんあるわけです。そういうスポーツを調べ、どういう動きをしているのか? テレビで見たり、Youtubeで見たりして研究する。ほとんどの場合、同じ動きをしているのです。だから、共通点が分かれば、ほとんどのスポーツを理解できるのです。そして、頭の中で、動きをシミュレーションする。出来るだけ正確な、動きをシミュレーションします。それが、理解できてくると、故障の前兆や、故障者の動きがはっきりと分かるようになります。的確なアドバイスをするには、絶えずシミュレーションしておくことが大切です。選手の身体を観たら、どんな動きをしているのか・・・瞬時に判断しなければなりません。選手の癖や、不得意な動きまでも、シミュレーションしておくと判断し易いです。そこが分からなければ、治療は出来ません。治せないのです。予防も出来ないのです。確かに難しい。でも、理屈が分かってくれば、とてもシンプルなんです。頑張ってスペシャリストになりましょうよ。故障に涙する選手たちが、非常に多い! 勉強して助けてあげましょうよ。それが、治療家としての道だと思います。矢作治療院

かかとが痛い

かかとが痛いかかとが痛いという患者さんが年間で数名いらっしゃいます。その痛みの場所によって原因が異りますし、治療も違ってきます。まず、かかとの後ろ(アキレス腱の付着部)の痛みですが、考えられるのは、ふくらはぎの筋肉の張りが強くなり、アキレス腱を引っ張ることからかかとの骨に付着している所で炎症が起こるものがあります。これは、炎症を抑えることをまずやります。しっかりアイシングして下さい。また、ふくらはぎの張りをほぐしてやる必要があるでしょう。マッサージで構いませんので、ほぐして下さい。安静とまでいかなくても、無理をせず、出来ることをやるようにして下さい。足首を回したりして足首を柔らかくすることも有効です。次に、かかとの上(アキレス腱の内側辺りの奥)が痛い時、走る時や歩く時の蹴った状態でアキレス腱の内側の奥に痛みがある場合は、三角骨を疑います。これはつまり足首を底屈した時にこの三角骨を挟んでしまって痛みを感じるわけです。この三角骨ができてしまっていても、場所が良ければ(?)ほとんど痛みはでませんが、悪いとガチッと挟んでしまって激痛が出ます。大抵は、足首のテーピングで底屈の可動域を制限してやると楽なんですが、どうしても痛みが軽減しない時は、手術で摘出してやるという選択肢があります。これは骨が原因ですから、ほぐしてどうにかなるというものではないかもしれません。少しは楽になるかもしれませんが・・・ 整形外科でご相談下さい。かかとの前(足ウラ)の痛みは、足底筋膜炎の疑いがあります。土踏まずの後ろ側からかかとの前(足の裏)辺りにズキーンという痛みが出ます。ほとんどの場合は、ふくらはぎの強い張りからくるものです。もちろん足を使うことが多い(蹴りを多くやったなど)などでも起こります。足底筋膜に疲労が溜り、炎症が起きたものでしょう。アイシングで炎症を抑え、足ウラからふくらはぎをよくほぐして下さい。数日で楽になるはずです。かかとの真ん中に痛みが出る場合・・・かかとを地面に踏みつけた時にズキッと痛みが出るなら、それは打撲です。恐らくかかとを地面などに強く打ちつけたものだと思います。これはアイシングで打撲の炎症を抑えるのですが、かかとの肉が厚いので、氷水にかかとを浸けて冷やすのがいいでしょう。この炎症はなかなか軽減しません。時間がかかります。しかし、休んでもいられませんので、かかとにクッションを入れて競技をやるのですが、シリコンのクッションでも痛いものは痛いようです。そこで、かかとを包み込むようにホワイトテープでテーピングしてやるのです。これはかなり有効です。かかとの肉を真ん中に寄せ集めるように細いホワイトテープで包み込むのです。かなり寄せ集めます。痛みがほとんど出なくなりますので、この間に炎症を抑えこんでやるのです。かかとの痛みはこんなものだと思います。足首は大事です。よく回し、よくほぐしておいて下さい。矢作治療院 院長 矢作晋

膝の痛みは、半月板のズレから

膝の痛みのほとんどは、半月板のズレからくるもの半月板のズレと言っても、本当にほんの少しの場合や見ればすぐに分かるものまで、様々ある。問題は、どういう状態が正常なのか・・・誰も答えることは出来ない。何故なら、教わっていないからです。私は、診て、触れて見分けはつく。子供の頃から、正常な状態のものを触れているから、感覚的に分かるのです。患者さんには、「浮いている」とか「詰まっている」とか表現しますが、浮いている場合は、半月板は外側にズレていて、詰まっている場合は、内側にズレている。正常の場合は、「問題なし」と言います。これは、口で言っても、表現のしようがありません。実際に触れて、感覚的に理解しなければなりません。そして、どうすれば、元の正常な状態に戻せるのかを知ること。これは、技術的には簡単ですが、戻ったのか戻らないのかやはり、正常な状態を知る必要があります。父は、この技術を習得するのに15年かかったと言っています。私は、子供の頃に習ったので、ほんの数日で理解できました。それだけ、人間の身体の正常なものを理解するのは難しいものだと理解しなければなりません。身体を正常に調整する技術は、簡単です。数年あれば習得できるでしょう。でも、正常なものを知ること、外れているものを判断するには10年でも足りません。何も解らない状態からなら、15年はかかります。膝の痛みは、この半月板のズレが原因であることが多い。まぁ、それよりも前の足首のズレも原因だったりしますけど。半月板のズレは簡単に起こります。強い外力でズレたものは難しいですが、軽いものなら、自分で、普段から治しているはずです。膝に違和感がある時、よく膝を軽く曲げてから、前に足を投げ出していますね。あれです。軽いものは、自力で治しています。もし、痛みが治まらないようでしたら、半月板の位置調整が必要です。年配の方の変形性膝関節症からくるものは、治りきりませんが、楽にはなります。気が向いたらご来院下さい。さつま地蔵矢作治療院 院長 矢作晋

感動!そして涙・・・

時は、西暦20◯◯年・・・世界的に女子プロ野球が認められるようになった。日本もまた、男子プロ野球だけじゃなく、女子プロ野球の方も人気が上がってきたところだ。◯◯年のシーズンオフに、第一回女子プロ野球世界選手権が行われていた。場所は、日本の地方球場だったが、大歓声に包まれ、日本代表は健闘した。残念ながら、世界的に見て、選手層はまだ薄く、世界の強豪の中では、健闘したが、予選敗退が決まってしまった。予選リーグ最終戦敗退は決まっていたけど、日本代表はこの試合だけは勝つと誓い合い、試合に挑んだ。私は、この日本代表のトレーナーを務めた。みんな、どこかしこに故障を持ち、こんなんでいいのかよ・・・という感じだったが、どうにか勝たせてあげたい気持ちで仕事にとりかかった。中でも、最年長のキャプテン◯◯選手が、右膝を傷めていて、苦しんでいたが、前日に、この試合は、「私にとって、人生最後の試合だから、どうにかもたせてほしい・・・」とトレーナー室に顔を出した。私も持てる技術を尽くして調整した。そして、試合は始まり、彼女はどうにか、プレイを続けていたが、試合は、8回裏で1対3で負けている。8回裏 2アウト ランナー1塁、2塁ヒットで一人返せるし、長打なら同点の場面・・・彼女の最後となるだろう打席が回ってきた。ユニフォームで隠れているが、右膝のテーピングで太くなっているのが分かる。痛々しいかぎりであったが、最後になるなら、もう思いっきり行け!と叫んだ。精神を統一して、打席に向かう。一球目は高めのボール・・・二球目・・・思いっきり叩いた!引っ張り過ぎでファールかぁ~~~と思ったが、ライトの選手がフェンスまで追っていき・・・見送った!!!大歓声とともに、ベンチからすべての選手が飛び出し、「やった!~~~~」の連呼!打った彼女も、1塁を回ったところで、飛び跳ねている!「おい、おい・・・」ダイヤモンドを一周して、みんなにお出迎えされて私も彼女とハイタッチをした。まるで、サヨナラゲームのような騒ぎよう ^^;そして、試合は、9回表を抑え投手が締めて、勝利した。選手、スタッフ全員で大観衆に挨拶をして、みんなで抱き合い、これが第一歩だと、今度は、決勝リーグに出て、優勝すると誓いあった。彼女は、私の前に来て、「先生! ありがとうございました。私・・・最後の最後に、人生初のホームランを打てました!・・・」涙ぐみながら・・・私ももらい泣きしちゃいました。なでしこジャパンの岩清水梓選手に似た彼女は、小兵ながら、ヒットを量産していたが、現役中は、ホームランは1本も打てなかった。それが、人生最後の試合、最後の打席で起死回生の逆転3ランを放つことができた。トレーナーとしてこういう場面に遭遇することが、一番の楽しみであり、生きがいだと感じた。これは、【夢】今朝見た、夢です。こんなことをトレーナー現役時代に何度も経験したが、辞めた今でも、こういう夢を見ることが多く、まだ未練があるのかなぁ~とか思ったりします。そういう仕事がしたいのです。自分の為でもあるけど、他人の為にどれだけ自分の技術を提供できるのか・・・日々、新しいものを吸収して、技術に磨きをかける。それが、スポーツを愛する人たちの為になるなら・・・がんばる!今の女子プロ野球の選手たち、頑張ってもらいたい。◯◯年には、きっと実現するでしょうね。さつま地蔵矢作治療院 院長 矢作晋